<%@LANGUAGE="VBSCRIPT" CODEPAGE="932"%>PTR1攻略のためのヒント集

PTR1攻略のためのヒント集

このたびはプレクストークポータブルレコーダー(PTR1)をお買い上げいただきまして、誠にありがとうございます。

このヒント集は、PTR1を使って楽しむためのポイントとなる点をまとめたものです。
付属の取り扱い説明書の補足資料として、ご利用いただければ幸いです。


目次

1. ディスクの種類
2. PCカードの種類
3. 録音音質の種類
4. フレーズ (DAISY録音の基本単位)
5. 修正録音の3つの方法
  (1) 上書き録音
  (2) 挿入録音
  (3) パンチイン録音
6. 見出し、セクション、グループについて
7. 音楽CDのバックアップ
  (A) バックアップ先を音楽CD形式とする場合
  (B) バックアップ先をDAISY形式とする場合
8. CDファイナライズについて


1.ディスクの種類

PTR1で録音・再生できるディスクは、CD-RとCD-RWです。
CD-Rは、Compact Disc Recordableの略で、記録・追記はできますが、消去や書き換えはできないディスクです。
これに対して、CD-RWは、Compact Disc ReWritableの略で、消去や書き換えもできるディスクです。
このほか、市販の音楽CDの再生ももちろんできます。

今、消去や書き換えができるのがCD-RWで、できないのがCD-Rと言いましたが、PTR1のDAISY編集においては、CD-Rに録音したものも、不要な部分を消去したり、誤った部分を入れ直したりといった作業が可能です。
PTR1の編集でフレーズやセクションの切り取りを行っても、そのデータが本当にディスク上から消されるのではなく、 その部分のデータは無効にするという印を付けるだけだからです.
従って、編集を加えることによってディスク上のデータの量は、増えることはあっても減ることはありません
これは、タイトル削除で1タイトルまるごと削除しても同じです。
このような動作は、CD-RWでもCD-Rと同様です

ただひとつ違うのは、CD-RWに対しては、ディスク内容の全消去ができるということです。
これは、メニューの「メディア管理」の機能で行います。
全消去を行うと、文字通りディスクはからっぽになります。ですから、消去・書き換えが可能といっても、カセットテープやフロッピーディスクとはだいぶイメージが違います。
CD-R、CD-RWには、容量が650Mバイトと700Mバイトの2種類があります。前者はType74、後者はType80とも呼ばれます。

また、CD-R、CD-RWには、データ用と音楽用(オーディオ用)の区別があります。
DAISY形式で録音する場合はデータ用のディスクでよいのですが、一般のCDプレーヤーでも再生できる音楽CD形式で録音する場合には音楽用のディスクを使う必要があります。

音楽用のディスクは、音楽著作権保護のための保証金が価格に上乗せされていて、音楽用を示す識別コードが入っています。
音楽CD形式で録音する場合には、録音のソースが市販の音楽CDであるか、自分のオリジナル演奏であるか、あるいは朗読であるかにかかわらず、音楽用のディスクしか使えないようになっています。
なお、一般のCDプレーヤーの中でCD-RWが再生できるのは、一部の機種だけですのでご注意ください。CD-Rは、どのプレーヤーでも再生できます。

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2.PCカードの種類

PTR1で使えるPCカードには、コンパクトフラッシュなどの半導体メモリのものと、 ハードディスクドライブのものがあります。

コンパクトフラッシュカードは、容量が64Mバイト、128Mバイト、256Mバイトなどの種類があります。
コンパクトフラッシュカードの特長は、読み書きが速く、電気の消費量が少ないことです。
読み書きが速いので、CDに比べて編集の操作がきびきびできます。
また、電気の消費が少ないので、バッテリーで長時間録音をとるときなどにも適しています。
(再生:約6時間 録音:約6時間)

これに対して、ハードディスク・カードの特長は、記憶容量が大きいことです。
2Gバイトや5Gバイトなどの種類があります(1Gバイトとは、千Mバイトのことです)。
容量が大きいので、CDをまるごとバックアップすることもできますし、何タイトルものDAISY図書を並行して録音・編集することもできます。
バッテリーでの使用可能時間はコンパクトフラッシュカードよりはカード内にあるハードディスクを回転させるため、短くなります。
(再生:約4時間 録音:5時間)

PCカードのデータの消去・書き換えについてですが、CDの場合と同様にフレーズやセクションの切り取りをしても、データそのものが消されるわけではないので、PCカード内のデータ量は減りません。
ただし、PCカードでは、タイトル削除を行うと、データそのものが消去されその領域が解放されますので、その部分に新たなデータを記憶できるようになります。

PCカードの扱いで注意しなければならないのは、PCカードをPTR1本体から抜くときには、メディア選択でディスクを選ぶか、PTR1の電源をオフにしなければならないということです。そうしないと、録音したデータが読み出せなくなることがあります。
確実なのは、電源をオフにしてからカードの出し入れをすることでしょう。

また、カードの端の接点部分には、ほこりなどが付かないように注意してください。
PCカードを本体から抜いて保管するときは、必ずケースに入れるようにしましょう。

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3. 録音音質の種類

音声のデータをそのまま記録すると、かなり容量が大きくなるものです。
実際、市販の音楽CDには、長くてもステレオで1時間余りしか入っていません。
ところが、PTR1にも採用されているMP3というデータ圧縮技術を使うと、1枚のCDにもっと長時間の録音ができます。

しかし、音声データを圧縮すると、音質に影響がでます。
圧縮率を上げれば、より長時間の録音が可能になりますが、その分音質は悪くなってしまいます。

そこで、PTR1では用途に応じて音質を次の5種類から選べるようになっています。
録音時間は、650MバイトのCD1枚に入るおよその時間で示します。

・PCMステレオ:圧縮をしない方式で、最も高音質です。録音時間は約1時間です。
・MP3ステレオ128kbps:高音質で、録音時間は約10時間です。
・MP3モノラル64kbps:高音質で、録音時間は約20時間です。
・MP3モノラル32kbps:音質はやや落ちますが、録音時間は約40時間です。
・MP3モノラル16kbps:音質はかなり落ちますが、録音時間は約80時間となります。
(なお、700MバイトのCDを使うと、録音時間がおよそ1割増しとなります。)

MP3ステレオ128kbpsは、無圧縮のPCMに比べておよそ10倍の時間録音できますが、音質はPCMとほとんど変わりません。
また、MP3ステレオ128kbpsとMP3モノラル64kbpsとは、ステレオとモノラルの違いだけで、音質的には同等です。
ですから、純粋に音質の面だけでいうと、4段階ということになります。

用途による音質の選び方ですが、音楽を録音するにはMP3ステレオ128kbpsがよいでしょう。
録音図書には、普通はMP3モノラル64kbpsがお勧めですが、特に長い本を1枚のCDに収めたいときなどは32kbpsが有効です。
会議、講演などの録音には、32kbpsの音質で十分だと思います。
16kbpsは、音質を犠牲にしても特に長時間の録音が必要なときに使います。

PTR1の録音に関する設定項目は、音質のほかにも録音開始タイミングやセクションの自動分割時間などたくさんあります。
これを初心者がひとつひとつ判断し設定するのは大変なので、用途別の標準的な設定が5通り用意されています。
すなわち、「朗読」「テープ標準」「テープ倍速」「会議」そして「音楽」です。
これらは、メニューの中の「録音設定」で選びます。
また、目的に合わせて各項目を細かく設定したい場合には「カスタム設定」を選びます。

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4. フレーズ (DAISY録音の基本単位)

DAISY録音図書は、音声データと、それを検索するための見出しやページなどのデータから成り立っています。
そして、その最も基本になるのが「フレーズ」です。

人が文章を音読すると、文と文の区切り目のところに息つぎの間ができます。
この間から次の間までのひと区切りの音声を、フレーズと呼びます。

1フレーズは、普通数秒から十数秒の長さの音声となります。
PTR1は、録音をするときに、音がある時間以上途切れるところを検知して、自動的にフレーズに区切っていきます。

音の途切れがどれぐらいの長さになったときにフレーズの区切りとするかは、録音設定の「フレーズの自動分割時間」で、0.2秒から1秒まで5段階に調整できます。
普通の朗読では0.4秒が標準的な設定です。

また、音量がどこまで下がったときに音の途切れとするかが、録音設定の「入力音のノイズ量」です。
朗読の録音では標準の設定でよいのですが、会議など周囲の雑音がある場合には、この設定を「大きい」にしないと、フレーズがうまく区切れなくなります。

PTR1がフレーズを適切に検知しているかは、録音キーを押して「音量確認」の状態にすると判ります。
PTR1
は、フレーズの区切りが来たと判断する度に、音量に応じて「小さい」「良い」または「大きい」というガイドを出します。
このガイドの出るタイミングから、フレーズ検知の様子を知ることができます。
もしうまくいかない場合には、「5」キーを押して録音設定メニューを呼び出し、設定を変更します。

PTR1の再生では、「戻し」キー、「送り」キーを短く押すごとに、フレーズ単位に前後に移動することができます。
つまり、文や言葉の区切り目に次々に飛べるわけです。

DAISY編集の見出し、グループまたはページの設定は、フレーズに対して行います。
ですから、新しい見出しの最初としたいところ、あるいはグループやページの区切りとしたいところは、必ずフレーズが切れている必要があります。
もし思うところでフレーズが切れていなければ、編集のメニューの中の「ブレーズ分割」で区切ります。

また、読み間違いや余分な雑音などを消す場合は、編集のメニューの中の「フレーズ切り取り」で行うのですが、消したい音と残したい音は別のフレーズになっていなければなりません。
もし同じフレーズに入っている場合は、やはり「フレーズ分割」で切り分ける必要があります。

これらのことから、フレーズがDAISY編集の基本単位であるという意味がお解りいただけると思います。


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5.修正録音の3つの方法

朗読の録音などでは、誤って読んだ部分をあとから修正することがよくあります。

修正録音には、上書き録音、挿入録音、パンチイン録音という3つの方法があります。
それぞれの操作で、どの部分を消し、どの部分を残すのか、どの位置にはめ込むのかなどを間違えないように注意してください。

ここでは、説明を簡単にするために、録音するフレーズを 「A、B、C、……」などの文字で表すことにします。

(1) 上書き録音

これは、録音中に誤りに気づき、すぐその場で修正を行う操作です。

例えば

A B C D

と読み進んだところで、Cの部分の読み誤りに気づいたとします。
操作は、まず録音キーを押してポーズ状態にします。ここで再生/停止キーで録音を止めてしまうと上書き録音はできません。

次に、戻しキーを何回か押して、やり直したい最初のフレーズまで戻ります。

ここでは、Cが再生されるところまで戻ります。そして録音キーを押すと、録音が再開され、CDが消えて、A, Bの後ろに新たな内容がつながります。

この操作では、Cが聞こえた所で録音を再開すると、Cを含めてそれより後ろの部分が消されるのがポイントになります。

(2) 挿入録音

すでに録音されたものの間に新たな内容を割り込ませる操作です。

「1」キーを押して、録音モードを「挿入」にしてから行います。
また、再生設定を「編集再生」にした方が間違いなく操作できます。

例えば

A B C D

と録音されているところに、BCの間に新たにEFを挿入するとします。
まず、挿入位置の直前のフレーズ、ここではBを再生したところで停止します。
次に、録音キーを押して音量確認をしてから再度録音キーを押し、録音状態に入ります。
EFを録音して停止します。

これで

A B E F C D

という順になります。

この操作では、挿入位置の直前のフレーズに合わせるのがポイントです。

もし、タイトルの一番初めに挿入したい場合は、Aに合わせるのではなく、Aからさらに戻しキーを1回押して「先頭です」というガイドが聞こえるところに合わせます。

(3) パンチイン録音

すでに録音されたものの一部分を消して、新たな内容と置き換える操作です。

置き換えの前後で長さが違っても、大丈夫です。

「1」キーを押して、録音モードを「パンチイン」にしてから行います。
再生設定は、特に「編集再生」にする必要はありません。

例えば

A B C D

と録音されているところに、B, Cを消して、そのかわりにE, F, Gをはめ込むとします。

置き換えをしたいあたりで再生を止め、録音キーを押します。

すると、「パンチイン、4,6キーで先頭を選択」とガイドが聞こえますので、Bに合わせて「#」キーを押します。
続いて、「パンチイン、4.6キーで最後を選択」とガイドが聞こえますので、Cに合わせて「#」キーを押します。

すると音量確認のステップとなり、再度録音キーを押すと録音が開始されます。

E
, F, Gを録音して停止します。

これで

A E F G D

の順になります。

この操作では、消したい部分の最初と最後のフレーズを指示するのがポイントです。

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6. 見出し、セクション、グループについて

DAISY図書では、内容の項目ごとに見出しの区切りを設定します。
すると、「4」「6」キーで前後の見出しに簡単に飛べるようになります。

ある見出しから次の見出しの直前までのフレーズのかたまりを「セクション」と呼びます。
各セクションには、章・節・項といった見出しの大きさに合わせて階層レベルを設定することができます。

実は、DAISYにおいて見出しという用語とセクションという用語は、ほとんど同じものを指しています。
PTR1でも両方の用語が使われますが、例えば「見出し移動」は前後の(あるいは番号で指定した)セクションの頭に飛ぶことですから「セクション移動」 と言い換えることもできますし、あるフレーズに「見出し設定」をするということは、 その直前までの部分とそこから後の部分を別のセクションに分けるということですから 「セクション分割」と言い換えることも可能です。

セクションで大切なのは、その先頭のフレーズです。
というのは、セクション内のどこを再生しているときでも、「見出し」キーを長押しすることで、そのセクションの先頭フレーズを表示させ、今何のセクションにいるかを確認できる機能があるからです。
ですから、セクションの先頭フレーズには、そのセクションの題名に当たる言葉がきちんと入るようにします。

例えば、題名の「第2章 とにかく使ってみよう」という言葉が「第2章」と「とにかく使ってみよう」という2つのフレーズに分かれていたら、「見出し」キーでは「第2章」の部分しか表示されません。
このような場合には、メニューの「編集」の中の「フレーズ結合」で、2つのフレーズを1つにつないでおきます。

同様に、DAISY図書の最初のセクションの先頭フレーズも大切な意味があります。
このフレーズは、CDをPTR1に挿入したとき、あるいは1枚のCDに2タイトル以上入っている場合にタイトルを切り替えたときに、図書の題名として自動的に表示される部分だからです。
ですから、図書の一番初めのフレーズには、その題名がきちんとおさまるように編集します。

次に、グループについて触れます。グループは、セクションの中に付ける区切りの印です。

PTR1では、「2」「8」キーで階層レベルを「グループ」に合わせれば、「4」「6」キーで前後のグルーブに移動することができます。DAISY図書では、段落の頭、箇条書きの各項目の頭、図表の説明の前後などにグルーブを付けると、セクション内を効率的に動けるようになります。
なお、グループ移動の操作では、グループ以外にセクションの区切りでも止まります。


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7. 音楽CDのバックアップ

PTR1は、録音図書だけでなく、ステレオの音楽の録音・再生もできます。

音楽を録音するデータ形式は、音楽CD形式(すなわちCD-DA形式)とDAISY形式の2種類です。
(ただしPC力一ド上ではDAISY形式のみです。)
音楽CDから好みの曲だけを選び、配列を変えてバックアップすることもできます。

DAISY形式で音楽を録音した場合、曲の中では普通フレーズが切れません。
(後からフレーズ分割をすることはできます。)
セクション、グループ、ページなどの編集機能は図書の場合と同じですが、あまり複雑な編集は必要ないでしょう。

一方、音楽CD形式では、セクションのかわりに「トラック」という区切りがあり、普通は1曲1トラックとなっています。
また、トラックが集まって1枚のCDにおさめられたものを「アルバム」と呼びます。

音楽CDのバックアップの手頃は、DAISY図書CDの場合とだいたい同じですが、バックアップ先のCDの形式や音質により、いくつかの方法があります。

(A) バックアップ先を音楽CD形式とする場合

(1) カードにPCMステレオでデータ圧縮せずにバックアップし、そこからCDに音楽CD形式でバックアップする。
完全に元の音質のままバックアップできます。カードの容量は約650Mバイト必要です。

(2) カードにMP3ステレオでデータ圧縮してバックアップし、そこからCDに音楽CD形式でバックアップする。
カード上ではデータがおよそ10分の1に圧縮されますので、64Mバイトの力一ドでもバックアップが可能です。
圧縮による音質の変化は、多くの人にはほとんど判らない程度と言われています。

音楽CD形式でバックアップしたものは、PTR1以外の一般のCDプレーヤーでも再生できます。
ただし、音楽の著作権保護の仕組により、次の制約があります。

まず、音楽用のCD-R,CD-RWにしかバックアップできないこと、カードからCDにバックアップした時点でカード内のデータは自動的に消去されること、そしてバックアップされたCDからさらに別のCDにはバックアップができないようになっているということです。

(B) バックアップ先をDAISY形式とする場合

(1) カードにPCMステレオでデータ圧縮せずにバックアップし、それをそのままCDにDAISY形式でバックアップする。
完全に元の音質のままバックアップできます。カードの容量は650Mバイト必要です。

(2) カードにMP3ステレオでデータ圧縮してバックアップし、それをそのままCDにDAISY形式でバックアップする。
64Mバイトのカードでもバックアップができます。データ圧縮されたままCDにバックアップされますので、1枚のCDに音楽CD10枚分を詰め込むことができます。

DAISY形式で録音されたCDは、一般のCDプレーヤーでは再生できません。
そのかわり、音楽CD形式のような著作権保護のための制約はありません。
なお、従来型のプレクストークは、ステレオのDAISYに対応していませんのでご注意ください。
また、MP3のDAISY形式で録音したCDは、一般のMP3CDプレーヤーで再生できます。(ただし一部の機種では再生できない場合があります。)

CDへのバックアップの所要時間は、次の通りです。
録音時間が70分の音楽CDをPCMでカードにバックアップするのに約20分、それをCDにバックアップするのに約20分、また同じ音楽CDをMP3でカードにバックアップするのには約40分、それをCDにバックアップするのには約30分かかります。

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8. CDファイナライズについて

PTR1でCDに録音したとき、最後に行わなければならないのがCDファイナライズです。

PTR1でDAISY録音したときに作られるデータは、実は完全なDAISY形式のデータではなく、中間DAISYと呼ばれる形式になっています。
これは、録音や編集をタイムラグなしに実行するために必要なことです。

中間DAISY形式のデータは、PTR1では問題なく再生できますが、従来型のブレクストークやビクタリーダー、あるいはパソコン用の再生ソフトLp Playerで再生することはできません。そこで、仕上げの操作としてCDファイナライズが必要となります。

CDファイナライズでは、次の2つの処理を行っています。
1つは、データを完全なDAISY形式に変換すること、もう1つはデータの前後に区切りを付けるセッションクローズという処理です。

CDに2タイトル以上入っているマルチタイトルCDの場合には、CDファイナライズはその全部のタイトルに対して同時に実行されます。
逆にいうと、CD上の一部のタイトルだけを選んでファイナライズを行うことはできません。
 
PCカードに録音した場合、あるいはCDのデータをPCカードにバックアップした場合にも、カード上のデータは中間DAISY形式になります。
しかし、カード上のデータに対しては、ファイナライズの操作はありません。
カードのデータは、PTR1だけで使用するものだからです。

CDに収められたデータをPCカードを介して別のCDにバックアップする場合はバックアップ元のデータがCDファイナライズされていたとしても、カードにバックアップした時点で中間DAISY形式に変換されていますので、バックアップ先のデータに対して改めてCDファイナライズを行う必要があります。
これを忘れると、バックアップしたCDがPTR1以外の機器で再生できないことになります。
CDファイナライズには「追記可能」と「追記禁止」の2つの方法があり、実行するときにどちらかを選択します。
「追記可能」でファイナライズしたCDに対しては、あとから次のことができます。

(1) 再編集
ただし、再編集したいタイトルにあらかじめ編集メニューの「編集準備」の操作をして、データを中間DAISY形式に戻す必要があります。「編集準備」を行えば、録音内容の追加、削除、見出し設定の変更などの編集が可能となります。

(2) タイトルの削除
編集メニューの「選択中タイトル削除」で行います。

(3) 新たなタイトルの録音
編集メニューの「新規タイトル作成」の操作で行います。

(4) 新たなタイトルのバックアップ
PCカードから「バックアップ」で、新たなタイトルをバックアップすることができます。

一方、「追記禁止」でファイナライズしたCDに対しては、これら4つのどれも行うことができません。
つまり、CD内のデータは完全に動かないものとして固められているようなものです。

なお、追記禁止のCDのデータでも、PCカードまたは別のCDにバックアップすれば、再編集を行うことが可能です。
また、追記禁止のCD-RWは、「内容全消去」をかけて、新たなデータが書き込める状態にすることができます。
あるCDがすでにファイナライズされたものかどうかを調べるには、次のようにします。

PTR1にCDを挿入します。「情報」キーを長押しします。
日付・時刻の報知のあと「録音可能時間」が報知されれば、まだファイナライズされていないデータです。
マルチタイトルCDの場合には、それぞれのタイトルについて確認する必要があります。
 

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